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相続基礎 相続手続き

海外在住者がいる場合の相続手続き

相続人のうち一人がスペインにいて日本に帰ってこれないんだけど、どうやって手続きすればいいのかなぁ?

こんにちは山梨県相続遺言相談センターです。今回は上記のようなご質問にお答えするため、相続人が海外に在住している場合の相続手続きについて書いて行きたいと思います。

海外在住者が国内に一時的に住民票を写すことができれば印鑑登録証明書を発行することができるので相続手続きは難しくありません。しかし、住民票を移せず、印鑑登録証明書を発行できない場合、特殊な手続きが必要となります。

海外在住者がいる場合の相続手続き

海外在住者がいる場合の銀行手続きは一般的な相続による銀行手続き(払戻手続き)と異なり、下記のような書類が必要となります。

遺産分割協議書
  • 日本の相続人の署名+捺印
  • 海外の相続人の署名+サイン証明
戸籍謄本
  • 被相続人の出生から死亡までの戸籍謄本
  • 相続人の全員の戸籍謄本
印鑑登録証明書

サイン証明

  • 日本の相続人全員の印鑑登録証明書
  • 海外の相続人全員のサイン証明・在留証明
委任状
  • 必要な場合
通帳・カードなど
  • 被相続人が所有していたもの

サイン証明とは

サイン証明とは日本に住民登録をしていない海外に在留している日本国籍を有している者に対し、日本の印鑑登録証明書に代わるものとして発給されるもので、申請者の署名および拇印が確かに領事の面前でなされた事を証明するものです。

日本での住民登録を抹消して外国にお住まいの方は、住民登録抹消と同時に印鑑登録も抹消されてしまいます。そのため法務局や銀行等では、海外に在留している日本人(相続人)にはサイン証明の提出を求めてきます。

サイン証明の方式

サイン証明の方法は2種類あります。形式1「領事の面前でのサイン証明」は在外公館が発行する証明書と申請者が領事の面前で署名した私文書を綴り合わせて割り印を行うもの、形式2「単独のサイン証明」は申請者の署名を単独で証明するものです。

在留証明とは

在留証明とは海外に居住している日本国籍を有している者が当該国のどこに住所を有しているか、あるいは当該国内での転居歴(過去、どこに住んでいたか)を証明するものです。

不動産登記手続き

不動産登記手続きでは形式1の「領事の面前でのサイン証明」が必要となります。そのため、先に遺産分割協議書を作成し、作成後、サイン証明を行うという手続きをします。

銀行手続き

それに対し、銀行手続きでは「単独のサイン証明」の添付があれば遺産分割協議書や相続届にはサインのみで手続きが可能であるという所が多数です。

ただ、銀行によって手続きが異なりますし、窓口の担当者が慣れていないと、こちらがシッカリした知識を持って説明しないと意思疎通が上手く行かない事があり大変です。

海外在住者がいる場合の相続まとめ

以上のように銀行手続きでは単独のサイン証明があれば払戻手続きを行う事が出来るケースが殆んどです。それに対し、不動産の場合は形式1の領事の面前でのサイン証明が必要なため、手順を間違えると手続きに時間がかかります。

このような、海外在住者がいる場合の相続手続きは何度が高いので専門家に任せた方がいいでしょう!今回の記事が甲府市、甲斐市など山梨県での相続手続きの参考になりましたら幸いです。

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