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相続基礎

被相続人の不動産調査方法

親父の相続手続きをしているんだけど、どんな不動産があるかよくわからないなぁ?

こんにちは山梨県相続遺言相談センターです。今回は上記のような質問にお答えするため、被相続人の不動産調査の方法について書いて行きたいと思います。

通常の相続の場合、被相続人の所有する不動産を全て把握していることが一般的です。しかし、地主の相続だと不動産の筆数が100を超える事もよくあり、不動産の調査をして、財産特定をした後、相続手続きをする必要があります。

被相続人の不動産調査方法

被相続人の所有していた不動産が明確に判っている場合は問題ないのですが、被相続人が不動産賃貸業を行っている場合や代々地主の家系の場合は沢山の不動産を所有しており相続人が把握していない不動産が出てくる場合がよくあります。

遺産分割後、数年経ってから新たな不動産が発見された場合、場合によっては再度分割協議をしなければなりません。相続放棄をした方がいらっしゃる場合は相続放棄申述受理証明書を再び取得しなければならず手間がかかります。そこでお勧めなのが名寄帳を取得し不動産の調査を行う事です。

私は以前、司法書士の登記し忘れた私道(共有持分)の相続手続きを行ったことがあります。道路については専門家でも相続登記をし忘れる事がありますので、自分で相続手続きを行う場合は注意しましょう。

名寄帳の取得

名寄帳を取得すると故人(被相続人)所有の不動産を確認する事ができます。ただし、名寄帳にも欠点があり、同一市区町村内にある不動産しか調査をする事ができません。

例えば山梨県甲府市の名寄帳を取得した場合、故人が甲府市に持っている不動産しか出てきません。甲斐市や南アルプス市、中央市などの不動産については該当する市区町村役場に赴き再度調査をする必要があります。

また、法人で所有していた不動産は1人の小さな会社だとしても個人名義での名寄帳には出てこないので注意が必要です!

取得方法

名寄帳の取得は相続人や所有者ならば簡単に取得できます。ただ、父親や母親が相続人で取得者自身は相続人でない場合、関係の判る戸籍謄本などを提出する必要があります(市役所によって対応が異なります、市役所自身でも戸籍謄本等を閲覧すれば相続関係を確認する事ができるので提出しなくても取得できる場合があります)。

ただ、相続登記が放置されていた不動産で家督相続等や代襲相続、養子縁組などが複雑に絡んでいる場合は名寄帳を取るのも一苦労になります。こういった場合は司法書士、行政書士などの専門家に任せた方が良いでしょう!手間隙を考えると専門家に任せた方が費用対効果が高いです。

被相続人の不動産調査方法まとめ

地番が判っていれば法務局で登記事項証明書を取得すれば確認を行えますが地番が判らない場合はやはり名寄帳で対応する事になります。

不動産を多く所有している方は推定相続人の為にもどのような不動産があるかを事前にリスト化するなど対応をしておいた方が良いでしょう!今回の記事が山梨県での相続遺言手続きの参考になりましたら幸いです。

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